「事務ミスをナメるな!」

「事務ミス」をナメるな! (光文社新書)

「事務ミス」をナメるな! (光文社新書)

事務ミスの対処療法本。
必ず言葉を定義してから使っている点に大いに感心した。
オススメ。

例)
信頼性とは計画通りにミスをせずに仕事を実行できる性能のこと
問題とは現実が望ましくない状態にあること。つまり主観的なもの。
事務は実世界の現象を抽象化することで成り立っている。

以下はメモ

人間の間違え方には多種多様なパターンがあり、共通性が無く、それらをつなぎあわせようとするとこじつけになってしまう。
→ 脳内メカニズムがよくわからなくてもミス対策はたてられるし、立てなければならない

間違いとは何か?
→ 間違い、ミス、エラーは事象の内容を表していない
ある目的に対して、その事象が不都合であるという見解を述べたに過ぎない。

正解は一つ、あるいはごく少数だが間違いの種類は多種多様。
→(Ex 幸せな家庭はどれも似ているが、不幸な家庭はそれぞれの形で不幸である。(トルストイ
→失敗への道は様々あり得るが、成功への道は一つしかない(アリストテレス))
→一つだけの正しいやり方を定義する方が効率的(工業の標準化手順、正式手順)
→刑法では上記の手順が使えない為、間違いの数多くのパターンを記述するという非効率な流儀を選ぶ。
(間違いのパターンを書き尽くすことは不可能であるため、読み手の知識や常識に頼らざるを得ない。)

 顧客との認識ギャップも広い意味での事務ミスと言える
→Ex.投資信託が損失を出した場合でも手数料を払う)